研究について:口腔癌

昭和大学歯科部顎口腔疾患制御外科学教室(新谷外科教室)では、以下のような研究を行っています。

口腔癌の撲滅のために

口は食べ物の入り口であり、呼吸の入り口でもあります。「食べる」「飲む」「しゃべる」「声を出す」などの さまざまな機能があります。また、顔の中心でもあり、「見た目」にも大きく影響します。 この、口に「がん」ができることがあります。

口のがんを早期発見することは、国民の口の中を見る機会の一番多い歯科医師の責任です。

われわれは、口のがんを早期に発見し、早期に治療すること、そして口の中のがんで亡くなることがないように、 口腔がん(こうくうがん)の撲滅のために日夜、研究しています。

身体にやさしい癌治療低侵襲治療、そして「切らずに治す」治療を最終目標として 臨床ならびに基礎研究を行っています。

口腔癌の撲滅のために

1.腫瘍マーカー

  • 早期がん発見のための唾液中の新規腫瘍マーカーの探索
  • 腫瘍マーカーを見つける(早期癌の発見・スクリーニング)

がんを早期に見つけたい。そんな思いから、唾液によるスクリーニングを考えています。 歯科医院に行って、唾液をカップに吐いてもらうだけで、がんかどうかを見分ける技術。 われわれはUCLAとの共同研究を含め、その手がかりを確実につかんでいます。

切らずに治すために

1.分子標的治療に関する研究

分子標的治療は、正常細胞には全く影響を与えず、がん細胞だけを特異的に死に至らしめる治療です。がん細胞に特異的に異常をきたしている細胞内の経路、分子を標的として攻撃することで、薬により、 がんを治すことを目標とします。

2.癌の病態を知るための研究

がんを撲滅するためにはまず、相手を知ることが大切です。 がんの中でどんな異常が起こっているのか、なにが異常なのかを知るための研究を行っています。

3.抗がん剤、放射線治療効果の正確な把握

「切らずに治す」ためには、抗がん剤による治療、放射線治療、そして免疫療法が重要ですが、 その効果をいかに正確に把握することも重要です。 「切らずに治った」と思って、再発したら、これは困ったことです。 効果を正確に把握するための研究を行っています。

4.やさしい癌治療(縮小手術のために)

将来の「切らずに治す」治療の前に、現実問題として、いかに、小さい範囲の切除で済ませるか。 体にやさしい治療を行うかという課題があります。 そのための、研究を行っています。 報道で取り上げられた、「内服抗がん剤の診断翌日投与による無治療期間の短縮」は、 これらの研究結果の裏付けを元に行われています。